2026.8.3
卒業生の活躍
学び続ける姿勢を大切に、人と社会を支える仕事へ(2021年経済学部卒業 髙橋翔太さん)
学生時代の思い出
在学中は、2年次から労働経済学を専門とする戎野ゼミに所属し、雇用や労働市場、働く人を取り巻く社会課題について学びました。
特に印象に残っているのは、大学主催のゼミ大会に向けて、ゼミの仲間とともに論文作成や発表準備に取り組んだことです。障害者雇用をテーマとした研究などを通じて、誰もが働きやすい社会や職場環境について考える機会を得ることができました。

戎野先生は、学生一人ひとりの成長を第一に考え、ときに厳しくも温かく、熱意をもってご指導くださる先生でした。
論文の構成、根拠の示し方、発表に向けた準備の姿勢など、当時は苦労することも多くありました。しかし、社会人となった今振り返ると、物事を深く考え、根拠を持って伝える力を養う貴重な時間であったと感じています。
また、ゼミ活動を通じて、仲間と協力して一つの成果をつくり上げる難しさと大切さも学びました。自分一人では気づけなかった視点に触れ、意見を出し合いながら研究を進めた経験は、現在の仕事にもつながっています。
現在の活動内容および、行っている活動を通してお伝えしたいこと

卒業後は東京地下鉄(東京メトロ)に入社し、現在は駅係員として勤務しています。駅の仕事は、お客様を安全に目的地までお送りするという、社会にとって欠かせない役割を担っています。日々の業務では、改札でのお客様案内や運賃精算、ホーム・駅構内の安全確認、お身体の不自由なお客様の乗降サポート、異常時対応など、幅広い業務に携わっています。
駅は、さまざまな目的を持つお客様が利用される場所です。そのため、一つひとつの対応が、お客様の安全や安心につながっていることを日々実感しています。また、鉄道の安全は駅係員だけで成り立つものではなく、車両、信号、電気、土木建築など、多くの部門が連携することで守られていることも、仕事を通じて強く感じるようになりました。
現在は、駅係員としての業務に加え、社内複業制度を活用し、小学生向け出張授業プログラムの企画・運営にも携わる予定です。子どもたちに鉄道の仕事や安全な利用方法を分かりやすく伝える活動を通じて、地域とのつながりや、将来のお客様に向けた安全教育にも貢献していきたいと考えています。
一方で、働く中で、お客様だけでなく、共に働く社員の心身の健康や職場環境にも関心を持つようになりました。職場におけるメンタルヘルスや相談しやすい雰囲気づくりは、安全な職場を支えるうえでも重要な要素だと考えています。そのため、現在は仕事と並行して心理学や産業カウンセリングについても学びを続けています。

立正大学で学んだ経済学や労働に関する視点は、現在の仕事にもつながっています。学生時代には、学んでいる内容が将来どのように役立つのか明確に見えない時期もありました。しかし社会に出てから、雇用、働き方、多様な人が活躍できる環境づくりといったテーマは、どの職場にも関わる重要な課題であると実感するようになりました。
現在の仕事を通じて皆様にお伝えしたいことは、どのような仕事であっても、その根底には「人を支える」という役割があるということです。鉄道の仕事も、心理学の学びも、子どもたちに鉄道の安全を伝える活動も、形は異なりますが、人の生活や働く環境を支えるという点では共通していると感じています。今後も駅係員としての現場経験を大切にしながら、安全・サービスの向上、そして働く人や地域を支える視点を持って業務に取り組んでいきたいと考えています。
在学生へメッセージ
在学生の皆さんには、学生時代の学びや経験を大切にしてほしいと思います。授業やゼミ活動、論文作成、そして失敗や悩みも含めて、その時は遠回りに感じる経験が、後になって自分を支える力になることがあります。
私自身も、経済学部での学び、ゼミでの経験、そして社会人になってからの新たな学びが少しずつつながり、現在の目標につながっています。学生時代に得た知識や経験は、すぐに形になるものばかりではありません。しかし、社会に出た後に「あの時の経験が今につながっている」と感じる場面は必ずあります。
在学中は、自分の関心のあることに積極的に取り組み、時には厳しい指導や困難な課題にも向き合ってみてください。うまくいかない経験も含めて、自分を成長させる大切な時間になると思います。
また、将来の進路がはっきり決まっていない時期があっても、焦る必要はありません。目の前の学びや経験を丁寧に積み重ねることで、後から自分なりの方向性が見えてくることもあります。私も社会人になってから新たに関心を持った分野があり、現在も学び続けています。学生時代に培った考える力や学び続ける姿勢は、社会に出てからも大きな支えになります。
また、鉄道業界や東京メトロの仕事に関心のある在学生の方がいらっしゃいましたら、私でお答えできる範囲にはなりますが、OB訪問等を通じて、駅係員としての経験や社会人としての学びについてお話しできればと思います。
その他の活動と今後について
現在は、鉄道会社の駅係員として勤務しながら、心理学や産業カウンセリングについて学びを継続しています。将来的には、鉄道という公共性の高い仕事に携わる一員として、安全とサービスの向上に努めるとともに、働く人を支える視点を持ち、職場環境の改善やメンタルヘルス支援にも関わっていきたいと考えています。
また、社内では、鉄道技術や他部門の役割を学ぶ研修への参加に加え、社内複業制度を通じて、小学生向け出張授業プログラムの企画・運営にも挑戦しています。駅係員として現場で得た安全や案内の経験を活かし、子どもたちが鉄道の仕事や安全を楽しく学べる機会づくりに貢献していきたいです。
こうした活動を通じて、駅現場だけでなく、鉄道全体を支える仕組みや、地域とのつながりについても理解を深めていきたいと考えています。そして、現場での気づきをより広い視点で捉え、安全文化や職場づくり、地域貢献に結びつけられる人材を目指していきます。
立正大学で得た学びを原点の一つとして、今後も社会に貢献できるよう、日々の業務と学びを大切にしながら努力を重ねてまいります。



